あざ

あざ(痣)とは、皮膚の色調の異常を示す一般的な呼び名です。
あざの原因となる、メラニンや血液のヘモグロビンなどの色素の存在する部位や量によって 青あざ・茶あざ・赤あざ・黒あざなどに分かれます。
当院は各学会認定の専門医が診察・治療を担当します。

  • 日本外科学会認定 外科専門医
  • 日本形成外科学会認定 形成外科医
  • 日本レーザー医学会認定 レーザー専門医

あざの種類を見極め、治療方法をご提案しますが中には手術を選択すべきものもあり適切な診断が必要です。
レーザー機器は用途に合わせ複数機種を取り揃えています。小さなお子様の治療にも対応しています。
大学病院や総合病院からも多く紹介をいただいております。一度ご相談ください。

あざの治療は保険が適用されます

治療法

青いあざ

  • 保険適用

皮膚のメラニン色素が深い層(真皮)にあるため青く見える母斑です。
青いあざには、『太田母斑』、『異所性蒙古斑』、『遅発性太田母斑様色素斑(ADM)』があります。

太田母斑(おおたぼはん)

太田母斑の施術写真

レーザー照射 5回

顔の青あざで、生まれつきある場合が多いですが成人になってから出てくるタイプもあります。自然に消えることはありません。
レーザー治療が著効し数回の治療でほとんど目立たなくなります。

異所性蒙古斑(いしょせいもうこはん)

異所性蒙古斑の施術写真

レーザー照射 3回

幼児のお尻にある青あざ(蒙古斑)が体にも出ている場合を異所性蒙古斑といいます。
2~4歳頃までに徐々に薄くなることが多いですが成人になっても残るものもあります。
レーザー治療の適応で3回程度照射し薄くしていきます。

遅発性太田母斑様色素斑(ちはつせいおおたぼはんようしきそはん/ADM)

遅発性太田母斑様色素斑の施術写真

レーザー照射 3回

両側の頬からこめかみに好発する斑点状の青あざです。20歳前後から出てくることが多く肝斑との見分けが必要です(両者が混在することもあり)。
レーザー治療の適応で3回程度の照射で目立たなくなることが多いです。

青いあざの治療に使用するレーザー

青いあざの治療の流れ

診察

診察は予約不要です。(ネットによる順番予約は可能)。日曜日は完全予約制です。
問診票に記入後、医師の診察であざの種類、治療方法についてを説明します。
当日治療が可能な場合と、予約を取り後日改めて治療を行う場合があります。

治療

  • STEP01

    冷却

    痛みと組織へのダメージの軽減の為、照射部位を氷で冷却(表面麻酔も可)。

  • STEP02

    レーザー照射

    肌・あざの状態に合わせて照射強度などを調整しレーザーを照射。
    軟膏を塗り必要に応じてガーゼ・テープを貼付。

  • STEP03

    施術後

    色味は1~3か月ほどかけてゆっくりと薄くなる。

治療回数

通常4ヶ月以上の間隔をあけて3〜5回の治療(保険適用)

考えられるリスク・副作用

治療時の疼痛
冷却をして痛みを緩和します。痛みが強い場合は、局所麻酔注射・表面麻酔@クリームを使用し、痛みを緩和することもできます。
腫れ・赤み

治療部位や周囲の皮膚に腫れや赤みが続いたり水泡ができることもありますが、定期的に診察で処置を行っていきます。

色素沈着
メラニン色素の沈着(レーザー焼け)が起こる場合があります。徐々に薄くなっていきますが、状態により外用薬や導入治療を行うことがあります。
色素脱色
レーザー後に白く脱色した部分が生じる可能性があります。過度な照射を避けることで色素脱色を防ぎます。
傷跡、瘢痕、ケロイド
稀にレーザー後の傷あとが残る場合があります。外用薬や圧迫固定、外科的治療を要すことがあります。

茶色いあざ

  • 保険適用

メラニン色素が皮膚の浅い層にあるため茶色に見える母斑です。主に『扁平母斑』、『ベッカー母斑』、『表皮母斑』があります。
レーザー治療が可能ですが再発しやすいという特徴があります。

扁平母斑(へんぺいぼはん)

扁平母斑の施術写真

レーザー照射 2回

体のどこでもできる茶色で平らなあざです。
生まれつきある場合が多く、自然に消えることはありません。
Qスイッチルビーレーザー治療の適応ですが、再発傾向が高い母斑です。

ベッカー母斑

ベッカー母斑の写真

上半身にできる濃い茶色のあざで、多くの場合剛毛が生えています。
生まれつきからある場合が多く、自然に消えることはありません。Qスイッチルビーレーザー治療の適応ですが、再発傾向が高い母斑です。
剛毛はレーザー脱毛で治療可能です。

表皮母斑(ひょうひぼはん)

表皮母斑の施術写真

レーザー照射 2回

体のどこにでもできる凹凸のある茶あざです。
生まれつきある場合が多く、自然に消えることはありません。
炭酸ガスレーザーや短パルスルビーレーザー治療の適応ですが、再発傾向が高い母斑です。

茶色いあざの治療に使用するレーザー

茶色いあざの治療の流れ

診察

診察は予約制ではありません。診察時間内に受付を行ってください。(日曜日は完全予約制)。
小さいものであれば診察後すぐ治療できますが、大きいもの(広範囲のもの)や麻酔が必要なものは予約をとって後日治療になります。

治療

  • STEP01

    冷却

    痛みと組織へのダメージの軽減の為、照射部位を氷で冷却(表面麻酔も可)。

  • STEP02

    レーザー照射

    肌・あざの状態に合わせて照射強度などを調整しレーザーを照射。軟膏を塗り必要に応じてガーゼ・テープを貼付。

  • STEP03

    施術後

    洗顔、入浴は1〜2日以降から可能。いったん治療部位がかさぶたになり1週間程度で剥がれる。

治療回数

扁平母斑・ベッカー母斑:通常4ヶ月以上間隔をあけて2回まで(保険適用)
表皮母斑:通常1〜2ヶ月間隔をあけて複数回(保険適用)

考えられるリスク・副作用

治療時の疼痛
一般的には必要ありませんが、局所麻酔注射・局所麻酔剤による表面麻酔・静脈麻酔・全身麻酔によって緩和できます。
治療後の状態
治療部位や周囲の皮膚に腫れや赤みが続いたり、時には水疱になる場合があります。その場合は外来で処置を行います。
色素沈着
メラニン色素の沈着(レーザー焼け)が起こる場合があります。徐々に薄くなっていきますが、気になる場合は外用薬や導入治療を行うことがあります。
色素脱色
レーザー後に白く脱色した部分が生じる可能性があります。過度な照射を避けることで色素脱色を防ぎます。
傷跡、瘢痕、ケロイド
稀にレーザー後の傷あとが残る場合があります。外用薬や圧迫固定、外科的治療を要すことがあります。

赤いあざ

  • 保険適用

皮膚の血管が拡張した状態で赤く見える血管腫という皮膚疾患です。主に『単純性血管腫』、『苺状血管腫』、『毛細血管拡張症』があります。

単純性血管腫(たんじゅんせいけっかんしゅ)

単純性血管腫の施術写真

レーザー照射 5回

体のどこでもできる平らな赤色のあざで、ワインをこぼしたように見えます。

生まれつきある場合が多く、顔の一部を除いて自然に消えることはありません。色素レーザーの適応で、数回の治療で薄くなる可能性があります。部位や血管腫の形状によってはレーザー治療の効果が出にくい場合があります。

苺状血管腫(いちごじょうけっかんしゅ)

苺状血管腫の施術写真

レーザー照射 5回

盛り上がりのある赤あざで、毛細血管の増殖が原因です。生まれつきある場合が多く、1歳ごろまで徐々に大きくなります。5~6歳までに自然に吸収され消えるものもありますが残る場合もあります。色素レーザーの適応で、数回の治療で血管腫の吸収を早めることができます。

毛細血管拡張症(もうさいけっかんかくちょうしょう)

毛細血管拡張症の施術写真

レーザー照射 1回

顔、体にできる赤あざで、細い血管が皮膚から透けて見えている状態です。広めのものは「赤ら顔」とも呼ばれます。年齢を問わず発症し通常は自然には消えません。色素レーザーの適応で数回の治療でほぼ完治が期待できます。

赤いあざの治療に使用するレーザー

赤いあざの治療の流れ

診察(予約不要)

診察は予約制ではありません。診察時間内に受付を行ってください。
小さいものであれば診察後すぐ治療できますが、大きいもの(広範囲のもの)や麻酔が必要なものは予約をとって後日治療になります。

治療

  • STEP01

    冷却

    痛みと組織へのダメージの軽減の為、照射部位を氷で冷却(表面麻酔も可)。

  • STEP02

    レーザー照射

    肌・あざの状態に合わせて照射強度などを調整しレーザーを照射。軟膏を塗り必要に応じてガーゼ・テープを貼付。

  • STEP03

    施術後

    治療部位が紫色に変色します。変色した紫色は治療前の色に戻ります。約3週間で消え、そこから徐々に赤味が薄くなっていきます。

治療回数

通常4ヶ月以上の間隔をあけて3〜5回の治療(VビームⅡのみ保険適用)

考えられるリスク・副作用

治療時の疼痛
一般的には必要ありませんが、局所麻酔注射・局所麻酔剤による表面麻酔・静脈麻酔・全身麻酔によって緩和できます。
治療後の状態
1週間ほど腫れを生じることがあります。治療部位が赤〜紫色に変色しますが3週間程度で治療前の色に戻ります。そこから徐々に赤味が薄くなっていきます。皮膚のダメージが強い場合は外来で処置を行います。
色素沈着
メラニン色素の沈着(レーザー焼け)が起こる場合があります。徐々に薄くなっていきますが、気になる場合は外用薬や導入治療を行うことがあります。
色素脱色
レーザー後に白く脱色した部分が生じる可能性があります。過度な照射を避けることで色素脱色を防ぎます。
傷跡、瘢痕、ケロイド
稀にレーザー後の傷あとが残る場合があります。外用薬や圧迫固定、外科的治療を要すことがあります。

黒いあざ

  • 保険適用

黒いあざはメラニン色素を持った腫瘍であることが多く、その殆どは色素性母斑と言われる良性腫瘍です。いわゆる「ホクロ」の大きなものを指します。切除やレーザー治療が行われますが、ここではレーザー治療について説明します。切除に関しては、皮膚腫瘍を参照ください。

色素性母斑(しきそせいぼはん)

色素性母斑の施術写真

体のどこでもできる褐色~黒色のいわゆるホクロです。
自然に消えることはなくQスイッチルビーレーザー、炭酸ガスレーザーなどで徐々に削っていきます。

獣毛様上皮腫(じゅうもうようじょうひしゅ)

獣毛様上皮腫の施術写真

体のどこにでもでき広範囲に及ぶものもあり硬い毛が生えている肥厚した色素性母斑です。
自然に消えることはなくQスイッチルビーレーザー、炭酸ガスレーザーで徐々に薄くしていきます。

黒いあざの治療に使用するレーザー

黒いあざの治療の流れ

診察(予約不要)

診察は予約制ではありません。診察時間内に受付を行ってください。
小さいものであれば診察後すぐ治療できますが、大きいもの(広範囲のもの)や麻酔が必要なものは予約をとって後日治療になります。

治療

  • STEP01

    麻酔

    Qスイッチルビーレーザーは照射野を冷却(表面麻酔も可)。
    炭酸ガスレーザーは細い針で局所麻酔を施行。

  • STEP02

    レーザー照射

    それぞれのレーザーを適切な強さに設定後、照射。
    1~10分程度。

  • STEP03

    治療後

    炭酸ガスレーザー後は患部が乾くまで軟膏を塗る(1週間程度)。
    Qスイッチルビーレーザー後は軟膏を塗り、治療部位がかさぶたになり1週間程度で剥がれる。

治療回数1回~多数回の治療が必要
効果治獣毛様上皮は再発傾向が強い
ダウンタイム治療当日は赤くなり軽く腫れる
治療後治療部位が黒くなり1週間程度で剥がれる
治療部の洗顔、入浴など翌日から。擦らないようにする
保険保険適用

けがによるあざ

  • 保険適用

けがのあとがしばらくしても消えないあざになる場合があります。
炎症後の色素沈着による『外傷性色素沈着』と、色素が刺青の様に入った『外傷性刺青』があります。

外傷性色素沈着(茶色)

外傷性色素沈着(茶色)の施術写真

レーザー照射 3回

外傷で皮膚にメラニン色素が沈着した状態で茶色に見えます。
外傷後1年以上経過して茶色が残っているものはレーザー治療の適応となります。
傷跡は消えませんが、通常1~2回の治療で色は薄くなり目立ちにくくなります。

治療回数4ヶ月に一度5回まで
効果ほとんどの場合、薄くなる
痛み強くゴムではじいたような痛み
麻酔麻酔クリームを使用することあり
ダウンタイム治療当日は赤くなり軽く腫れる
治療後治療部位が黒くなり1週間程度で剥がれる
洗顔、入浴翌日から。擦らないようにする
保険保険適用

外傷性刺青(青色)

レーザー照射 2回

ケガの後の汚れの色素が皮膚の中に入りこんだため青く見えます。
レーザー治療の適応で通常1〜5回の治療で色は薄くなり目立ちにくくなります。

治療回数1~5回程度
痛み強くゴムではじいたような痛み
麻酔麻酔クリームを使用することあり
ダウンタイム治療当日は赤くなり軽く腫れる
治療後1週間程度で薄い皮が剥がれる
治療部の洗顔、入浴など翌日から可能
効果ほとんどの場合、薄くなります
保険保険適用

考えられるリスク・副作用

治療時の疼痛
一般的には必要ありませんが、局所麻酔注射・局所麻酔剤による表面麻酔・静脈麻酔・全身麻酔によって緩和できます。
治療後の状態
治療部位や周囲の皮膚に腫れや赤みが続いたり、時には水疱になる場合があります。その場合は外来で処置を行います。
色素沈着
メメラニン色素の沈着(レーザー焼け)が起こる場合があります。徐々に薄くなっていきますが、気になる場合は外用薬や導入治療を行うことがあります。
色素脱色
レーザー後に白く脱色した部分が生じる可能性があります。過度な照射を避けることで色素脱色を防ぎます。
傷跡、瘢痕、ケロイド
稀にレーザー後の傷あとが残る場合があります。外用薬や圧迫固定、外科的治療を要すことがあります。

Drからのコメント

大槻眞澄医師

「あざ」とひとことに言っても色味や原因によってその病態は全く異なります。

当然それぞれ治療法が異なり、適切なレーザーを選択する必要があります。また同じあざでも色の濃さ、皮膚の厚さが異なります。 ダウンタイムを伴う治療もあるため、患者さんに納得して治療を受けて頂けるよう丁寧な説明を行うことは必須です。治療は慎重に、場合によっては初めは小範囲に留めながら、あざの種類と個別の特徴をしっかり見分け痕に残りにくい治療を心がけています。

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